アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

20050502-1 矢野沙織 LIVE NO.1

 行ってきました! 5/2「FUKUOKA Blue Note」の『矢野沙織SAKURA STAMP」ツアー』1st!

 矢野沙織,やるなぁ! 期待通りのLIVEで高額なチケット代もお安く感じました。えぇ。(といっても,管理人は6,300円→2,000円でしたけど。割引事情の裏話はおいおいと)。
 今回の座席はステージ中央・右端の最前。ジミー・コブの目の前でした。ドラムの大音量に矢野今泉の音がかき消された感もありましたが,そこは心地よいドラミング。逆に気持ちよく盛り上げられちゃいました。

 さて,まずは恒例のメンバー紹介から…

 ★ 矢野 沙織 : Alto Saxphone
 ☆ 今泉 正明 : Piano
 ☆ 増原 巌 : Bass
 ☆ ジミー・コブ : Drums

 今回の「SAKURA STAMP」ツアーは矢野沙織の新作プロモーションでしたが,レコーディング・メンバーはNY在住ゆえ不参加。しかし今の矢野沙織をサポートできる素晴らしいジャズメンが集っていました。
 矢野のファースト・アルバムにも参加したピアノ今泉正明。若手ベーシスト増原巌。そして円熟のリズムを創り出すジミー・コブおじさん。各人のソロも輝いていました。

 「BN」のキャッチ・コピーはこうだ。「天才プレイヤー現わる! ジャズ界期待のサックス奏者初登場!」。正にそうだった!

 矢野沙織について言えば,いい音出してた! メインストリーム・ジャズを志す姿勢に感激した!
 もちろんまだまだ成長途上の“沙織ちゃん”だから,時折,音にばらつきがあるのはご愛敬。そんなことよりも,あの若さでパーカー・フレーズと向き合う姿にまず感動! 本当に私はパーカーが好きなんだ,というメッセージが音を通して伝わってきた。
 それでいてジャズ特有の難解さ,泥臭さを忘れさせる軽やかさと清新さ。このあたりは“18歳”ゆえの特権でしょう。
 あのステージ上での音は,良い意味で2・3年後には出せない音だと思う。矢野沙織の今の音を聴けたことがたまらなくうれしい! そう感じさせる好演でした。

 選曲もよかった。「報道ステーション」で矢野沙織を知った“にわか矢野ファン”にとっては「OPEN MIND」が演奏されず,肩すかしを食わされたのかもしれない。
 しかしこちとらデビューからの“矢野の追っかけ”としては「CONFIRMATION」をアンコールに持ってくる“心憎い演出”に大満足なのである! 特に後半通しの3曲! 完全なハード・バップは圧巻! 次回はステージング編!

 さて,この記事はLIVEレポートなので,ステージ前半のセットリストを報告しておきます。

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ブランフォード・マルサリス / モ’・ベター・ブルース / HARLEM BLUES (ACAPULCO VERSION)4

 『MUSIC FROM MO’ BETTER BLUES』の9曲目は【HARLEM BLUES(ACAPULCO VERSION)】(以下【ハーレム・ブルース(アカプルコ・ヴァージョン)】)。


 【ハーレム・ブルース(アカプルコ・ヴァージョン)】は,1曲目のアレンジ違い。
 ストリングスが全面が押し出される代わりに,ゴッソリとブランフォード・マルサリスソロが削ぎ落とされている。
 これはシンダ・ウイリアムスの“艶っぽい”ボーカルフィーチャーするためであろう。

 満員のジャズ・クラブで,しかし愛するたった一人の男性を思い浮かべて“歌い上げる”シンダ・ウイリアムスのワンマン(ワンウーマン?)・ショーが心に染み入る。
 シンダ・ウイリアムスの“全身全霊”をかけたステージングが映像として見えてくるような歌声である。

BRANFORD MARSARIS : Soprano Saxophone
KENNY KIRKLAND : Piano
ROBERT HURST : Bass
JEFF 'TAIN' WATTS : Drums
TERENCE BLANCHARD : Trumpet
CYNDA WILLIAMS : Vocal

ブランフォード・マルサリス / モ’・ベター・ブルース / JAZZ THING3

 『MUSIC FROM MO’ BETTER BLUES』の8曲目は【JAZZ THING】(以下【ジャズ・シング】)。


 【ジャズ・シング】は,ラップ調?の英語詩メインのトラックなので,曲の真偽については定かではないが“バード”で始まり,サッチモビ・バップ,シカゴ,ニューオリンズ,マックス・ローチジョン・コルトレーン…うんぬん叫んでいることからして,ジャズの歴史を題材にした,文字通りの【ジャズ・シング】。

 ビートに歌詞が乗っかってくる感じはジャズではないのだが,1分5秒と3分23秒で飛び込んでくる,ケニー・カークランドピアノがいい。このパートだけは“JAZZY”を感じさせてくれる。
 スポットで入る,テレンス・ブランチャードトランペットも,カッコイイ。雰囲気がいい。
 ん? なんだかんだ言って【ジャズ・シング】をバッサリと切り捨てることができていない。管理人はやはり小心者である…。

 蛇足。【ジャズ・シング】は,その昔,TOKYO FM『エモーショナル・ビート』のオープニング! どうもその印象が拭いきれない。これ分かる人いるのかなぁ。分からないだろうなぁ。

BRANFORD MARSARIS : Tenor Saxophone, Soprano Saxophone
KENNY KIRKLAND : Piano
ROBERT HURST : Bass
JEFF 'TAIN' WATTS : Drums
TERENCE BLANCHARD : Trumpet
GANGSTARR : Vocals
MARK LEDFORD : Background Vocals
TAWATHA AGEE : Background Vocals
B.DAVID WHITWORTH : Background Vocals
BROOKLYN CROOKS(TOMMY HILL, SWEET D., G-MANN, BORN TRUE, KIWI) : Chorus
PETER HUNSTEIN : Programming, Sequencing, Sampling

ブランフォード・マルサリス / モ’・ベター・ブルース / BENEATH THE UNDERDOGS5

 『MUSIC FROM MO’ BETTER BLUES』の7曲目は【BENEATH THE UNDERDOG】(以下【ビニース・ザ・アンダードッグ】)。


 【ビニース・ザ・アンダードッグ】で,ブランフォード・マルサリスは,定番のテナー・サックスに加えてソプラノ・サックスも吹いているが,黙って2分6秒から3分24秒までのソプラノソロを聴いてほしい。特に入りの数秒間の“うなり声”が大好きだ。

 ここでのアドリブは,以前の“頭デッカチ”の時代と比べて,かみ砕かれた実に分かりやすい解釈だ。ゆったりと流れつつも緊張感あるアドリブ。これがブランフォード・マルサリス流の“新たなるジャズ”へのアプローチであろう。

 また3分43秒から始まるケニー・カークランドピアノソロが楽しい。見事な快演である。
 テレンス・ブランチャードトランペットもイントロから高度なフレーズ満載で,さすがは将来を嘱望されるだけのことはある。テレンス・ブランチャードの実力がいかんなく発揮されている。

BRANFORD MARSARIS : Tenor Saxophone, Soprano Saxophone
KENNY KIRKLAND : Piano
ROBERT HURST : Bass
JEFF 'TAIN' WATTS : Drums
TERENCE BLANCHARD : Trumpet

ブランフォード・マルサリス / モ’・ベター・ブルース / POP TOP 403

 『MUSIC FROM MO’ BETTER BLUES』の6曲目は【POP TOP 40】(以下【ポップ・トップ40】)。


 【ポップ・トップ40】のメインは,デンゼル・ワシントンのラップであるが,次々とバックから繰り出されるジャズの名フレーズ。
 そう。【ポップ・トップ40】の実態は【ジャズ・トップ40】である。

 3分23秒と3分38秒からは,マンハッタン・トランスファーの【トワイライト・ゾーン】が流れてくるから【ポップ・トップ40】でもいいのかもしれない。
 でも“ジャズ風”に聴こえるのは“ハプニング”連続の構成にある。曲の造り込みが“ポップス”ではなく“ジャズ”している。突然舞い降りるメジャー・フレーズに“ニヤついて”しまう。

 しかし管理人の評価はNGである。聴き込んでいるうちに,例の“ハプニング”連続の構成が“あざとく”聴こえてきた。やっぱりジャズの魅力は“自然発生的な”アドリブでなくっちゃね!

 トラック批評からは外れるが,ここで一言! ブランフォード・マルサリスは広義には,コルトレーンショーター・ラインのテナー奏者である。
 しかし2分57秒からはソニー・ロリンズの【モリタート】! ブランフォード・マルサリスも“ロリンズ・フリーク”全開なのです。

BRANFORD MARSARIS : Tenor Saxophone, Soprano Saxophone
KENNY KIRKLAND : Piano
ROBERT HURST : Bass
JEFF 'TAIN' WATTS : Drums
TERENCE BLANCHARD : Trumpet
DENZEL WASHINGTON : Vocal
WESLEY SNIPES : Vocal

ブランフォード・マルサリス / モ’・ベター・ブルース / MO' BETTER BLUES5

 『MUSIC FROM MO’ BETTER BLUES』の5曲目は【MO’ BETTER BLUES】(以下【モ’・ベター・ブルース】)。


 朗々と,ゆったりと上質の時間が流れていく! 【モ’・ベター・ブルース】の楽しみは,ジャズに“酔いしれる”楽しみそのものだ。

 ブランフォード・マルサリスクインテットの5人が,ジャズを“演る”楽しみを「かみしめる」演奏である。
 豪快にアドリブを決めまくる演奏も楽しいが【モ’・ベター・ブルース】のように,丁寧に音を重ね合うハーモニーを楽しむのも「いとをかし」である。

 とりわけ【モ’・ベター・ブルース】から受ける印象は,メンバーの笑顔・笑顔・笑顔! 全員が“ジャズ・ブルース”を実に楽しそうにプレイしている。
 強いられて“嫌々音を合わせたジャズ”程つまらないものはないが,自ら進んで“調和”と“一致”を追い求めるジャズ

 リズムも含めて全てがいいのだが,最後の最後のケニー・カークランドの一音! この一音に【モ’・ベター・ブルース】の全てが凝縮されている。名演である。

BRANFORD MARSARIS : Tenor Saxophone, Soprano Saxophone
KENNY KIRKLAND : Piano
ROBERT HURST : Bass
JEFF 'TAIN' WATTS : Drums
TERENCE BLANCHARD : Trumpet

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