アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

伊東 たけし / T.K.4

T.K.-1 “Tetsuya Komuro”ではない,もう一人のT.K.“たけ”こと,伊東たけし
 伊東たけしの3枚目のソロCDは,タイトルもズバリ『T.K.』。

 伊東たけしに限らず,J−フュージョンの人気グループのメンバーは必ずと言って良い程,ソロCDを制作する。音楽界には一般人の知らない“法則”とか“公式”とか呼ばれるものが存在するのだ。

 別にグッド・ミュージックが多数制作されるのは大歓迎なのだから,ここで深く突っ込んで“その公式を解明する”とか意気込むつもりはさらさらない。しかし気になるのが“人気グループのメンバー”というキーワードだ。
 
 人気グループであれば,それなりにCDであれライブであれ,発表の場は多いはずである。なのに,なぜソロCDなのだろう?
 答えは各個人によって異なり,それこそ多種多様にあるのだろう。でも,そのグループのファンなら純粋に“グループの成長”に力を傾けてほしい,と願うのが人情と言うものではなかろうか?

 さて,伊東たけしである。彼こそスターだ! J−フュージョンのある意味“顔”である。
 伊東たけし“主演”「SUNTORY WHITE」の例のCMで,ザ・スクェアを,そしてJ−フュージョンを一気にメジャーへと押し上げた!
 乱暴な言い方だが「もう伊東さんのご自由に。どうぞ好きなことを好きなだけ」の域にいるスーパー・スター。あっ,そうか。だからソロCDなのね。自己完結のノリツッコミ。チャンチャン!

 さてさて,ここからは真面目に?『T.K.』について語ってみよう。このCDの音は当時のザ・スクェアとは全く異質だ。
 本当に,伊東たけしがソロとして“やりたい放題”やったのであろう。ザ・スクェアの延長線上を期待していた管理人も,他の多くのファンと同様,すっかり“肩すかし”を食わされた口である。

T.K.-2 しかし伊東たけし本人も,気付かずして“肩すかし”を食らっているように思えてしまう。
 そう。“超辛口”で申し訳ないが『T.K.』は,伊東たけしを“踏み台”にした,プロデューサー=ドッペルギャンガー2人のための“実験作”に仕上がっているのではなかろうか?

 つまり『T.K.』は,伊東たけしのレッテルが貼られた,実質“ドッペルギャンガーを聴くための”CDに聴こえてならないのだ。
 前作『エル・セヴン』もドッペルギャンガーのプロデュースだったが『エル・セヴン』の何倍にもドッペルギャンガーのパワーが“増幅”されている。

 『T.K.』での伊東たけしは全く目立っていない。アピールできていない。
 彼自慢のアルト・サックスが,バックに“負けている”。完全にドッペルギャンガーの音の中に“埋もれて”いる。聴き応えを感じない駄盤である。 ← 伊東たけしを,熱烈に愛するがゆえの“愛のムチ”です。伊東さん,伊東たけしファンの皆さん,気に障ったかもしれませんが,どうかお許しを。

  01. COWBELL
  02. FAMOUS
  03. THIS IS THE NIGHT
  04. UPTOWN SATURDAY NIGHT
  05. PLACEBO
  06. ALWAYS TOGETHER
  07. BOUNCE BACK
  08. COLOUR OF LIFE

(CBSソニー/CBS/SONY 1988年発売/32DH5129)

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マーカス・ミラー / シルヴァー・レイン / SILVER RAIN FEATURING JOEY KIBBLE OF TAKE 64

 『SILVER RAIN』の16曲目は【SILVER RAIN FEATURING JOEY KIBBLE OF TAKE 6】(以下【シルヴァー・レイン〔フィーチャリング・ジョーイ・キブル〕】)。


 【シルヴァー・レイン〔フィーチャリング・ジョーイ・キブル〕】が,【シルヴァー・レイン】の“本妻”である。管理人の評価も断然,このジョーイ・キブル・バージョンがいい。

 エリック・クラプトンには悪いが,ボーカリストの“格”としては,ジョーイ・キブルが上であろう。さすがはテイク6! 艶やか!
 マーカス・ミラーベース・ソロも,心なしか9曲目よりもノリがいい。フロントが替わるとリズムまで変わる“好例”である。

 ただし【シルヴァー・レイン〔フィーチャリング・ジョーイ・キブル〕】の真の主役は,ケニー・ギャレット! 4分59秒からのソロは『SILVER RAIN』で,唯一ケニー・ギャレット“らしい”プレイが聴ける! このファンキー&アウトこそ,ケニー・ギャレットの真骨頂!
 やはりケニー・ギャレットこそ,掛け値なしで“史上最強”のアルト奏者だと思ってしまう。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

JOEY KIBBLE : Lead Vocals
MARCUS MILLER : Bass Guitar, Guitar, Piano, Keyboards, Background Vocals
KENNY GARRETT : Alto Sax Solo
POOGIE BELL : Drums
DEAN BROWN : Guitar
BRUCE FLOWERS : Fender Rhodes
PATCHES STEWART : Trumpet
ROGER BYAM : Tenor Sax
JOEY KIBBLE : Background Vocals
MARK KIBBLE : Background Vocals
JESSICA CELIOUS : Background Vocals


SILVER RAIN
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マーカス・ミラー / シルヴァー・レイン / IT'LL COME BACK TO YOU4

 『SILVER RAIN』の15曲目は【IT’LL COME BACK TO YOU】(以下【イットル・カム・バック・トゥ・ユー】)。


 【イットル・カム・バック・トゥ・ユー】は,マーカス・ミラーの“歌もの”の中でも指折りの名曲である。このトラックが,ヨーロッパ盤では削られている,のは理解できない。ヨーロッパ人はマーカスの聴き所がわかっちゃいない?

 【イットル・カム・バック・トゥ・ユー】でのマーカス・ミラーの「多芸ぶり」に舌を巻く! 兼業楽器である,ボーカリストとしてもキーボード・プレイヤーとしても,超一流の域に到達したと言える。
 てっきり(クレジットを見るまでは)本職のゲスト参加だと思ったものだ。この管理人を騙すとは? マーカス・ミラー恐るべし。

 ベーシストマーカス・ミラーを知る者としては【イットル・カム・バック・トゥ・ユー】でも,やっぱりベースが主役に違いない! 安定感も有れば,メロディの“表も裏も”弾きまくる。ボーカルの“隠し味”程度の短いベース・ソロでは“前へ前へ”と出る!
 この辺りのトータルなバランス感覚がマルチ・プレイヤー=マーカス・ミラーの“凄さ”であろう。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

MARCUS MILLER : Vocals, Bass Guitar, Fender Rhodes, Beat Box, Synth Strings
LALAH HATHAWAY : Drums


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マーカス・ミラー / シルヴァー・レイン / SILVER RAIN FEATURING ERIC CLAPTON3

 『SILVER RAIN』の9曲目は【SILVER RAIN FEATURING ERIC CLAPTON】(以下【シルヴァー・レイン〔フィーチャリング・エリック・クラプトン〕】)。


 【シルヴァー・レイン〔フィーチャリング・エリック・クラプトン〕】はマーカス・ミラーエリック・クラプトンの共作とあって,マーカスベースクラプトンのボーカルが全面に押し出されている。
 曲の出来が“クラプトン寄り”で,正直管理人の好みではない。演奏の質も“ポップス風”であってフュージョンとも呼べない。パワー不足は否めない。

 ただしマーカス・ミラーの“テケテケ”としたチョッパー・ベースに乗せられた,後半のソロ回しには一聴の価値がある。
 特に3分52秒からの,パッチェス・スチュワートトランペットケニー・ギャレットアルト・サックス! 二人の聴いてすぐに“それ”と分かる“独特の音”が唯一のアクセント! かろうじて正気に戻される“ザ・フュージョン・タイム”である。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

ERIC CLAPTON : Lead Vocals
MARCUS MILLER : Bass Guitar, Guitar, Piano, Keyboards, Background Vocals
KENNY GARRETT : Alto Sax Solo
POOGIE BELL : Drums
DEAN BROWN : Guitar
BRUCE FLOWERS : Fender Rhodes
PATCHES STEWART : Trumpet
ROGER BYAM : Tenor Sax
JOEY KIBBLE : Background Vocals
MARK KIBBLE : Background Vocals
JESSICA CELIOUS : Background Vocals


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マーカス・ミラー / シルヴァー・レイン / BOOGIE ON REGGAE WOMAN4

 『SILVER RAIN』の7曲目は【BOOGIE ON REGGAE WOMAN】(以下【レゲ・ウーマン】)。


 【レゲ・ウーマン】は,スティーヴィー・ワンダー作=イントロのベース・ラインに“いたく感動した”マーカス・ミラーが「僕のベース・ギターでやりたかった」と語った通り,スティーヴィー・ワンダーの名曲を“ベース・ソング”へと変貌させている。

 イントロだけではない。アウトロでもバッチリ,あのベース・ラインを演っている! いやいや,そんなみみっちい話ではない。ほぼ全編にわたるオーヴァー・ダビングで,ベース・ラインの“上の下も”弾きまくっている。そう。“一人スティーヴィー・ワンダー状態”である。
 リズムはプージー・ベルとのコラボ。メロディはカーク・ウェーラムとのコラボに違いないが,やっぱり何度聴いても“一人スティーヴィー・ワンダー”! 全てがマーカス・ミラーチョッパー・ベースのために“お膳立て”されている。

 こう書くと,ベーシストマーカス・ミラーを連想するかもしれないが,そうではない。【レゲ・ウーマン】は“ベース・ソング”である。そう。プロデューサー兼アレンジャー=マーカス・ミラーの面目躍如である。
 分厚いベースが“サラッと”聴けてしまう。スティーヴィー・ワンダーの“歌心”がマーカス・ミラーベースを通して聴こえてくる。このトータルなバランス感覚にマーカス・ミラーの“凄さ”がある。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

MARCUS MILLER : Bass Guitars, Fender Rhodes, Synth Chords
KIRK WHALUM : Tenor Sax Solo
POOGIE BELL : Drums
MOCEAN WORKER : DJ Efx


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マーカス・ミラー / シルヴァー・レイン / MOONLIGHT SONATA4

 『SILVER RAIN』の6曲目は【MOONLIGHT SONATA】(以下【ムーンライト・ソナタ】)。


 【ムーンライト・ソナタ】は,説明不要のクラシックの有名曲である。そう。ベートーベン作,通称“月光”である。
 しかしマーカス・ミラー“大アレンジ”の,このトラックに関しては少々説明が必要かも知れない。なぜなら,完全にジャズフュージョンのテイストに“ハマッテいる”からだ。

 いやぁ。マーカス・ミラーのこの“解釈”はどこから湧き出てきたのだろう。ユニゾンについては原曲がそうだし驚きはしないが,あのアルペジオをローズ・ピアノで奏で,あのメイン・テーマをベースで奏でるアイディアには感服しないわけにはいかない。
 楽器の“響き”もいい! ユニゾンを奏でるテナー・サックストランペットも,クラシックの代表楽器としてではなく,ジャズの代表楽器としての“鳴り”で共鳴している。
 4分46秒からのバス・クラリネットエレキ・ギターも加わった「大合唱」では,フュージョン色に染め上げられた“月光”の荘厳な雰囲気を見事に醸し出している。

 3分26秒から始まるマーカス・ミラーベース・ソロも実にエモーション! 特に4分21秒からの“泣きの連打”は,本家ベートーベンも真っ青,いや想像以上の仕上がりだろう。
 ジャズフュージョンの天才・マーカス・ミラーが,クラシックの天才・ベートーベン越えを果たした瞬間である。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

MARCUS MILLER : Bass Guitar, Fender Rhodes, Bass Clarinet, Keyboards, Synth Dream Chords
ROGER BYAM : Tenor Sax Solo
LUCKY PETERSON : Guitar
POOGIE BELL : Drums
DEAN BROWN : Guitar
PATCHES STEWART : Trumpet
BERNARD WRIGHT : Additional Keyboards


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