アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

セロニアス・モンク / ソロ・モンク5

アナログレコード

 正直,管理人はソロ・ピアノが好きではなかった。『SOLO MONK』(以下『ソロ・モンク』)と出会うまでは…。

 ジャズの本質はインプロヴィゼーションにあり,曲の構成は決まっていても,その場その場で,その瞬間に“最善”と感じたフレーズが自由に飛び交いあう。
 そこで“インタープレイ”! 当初そのジャズメンが考えてもいなかったフレーズが,互いにプレイし“切磋琢磨”し合ううちに,なにかの拍子で飛び出てくる! 名演と呼ばれるものの中には,当のジャズメン自身が“俺の中にこんなフレーズが眠っていたのか?”と驚いている節さえある。
 そう。深い井戸の泉から良いものだけを汲みだしてくれる。これぞインスパイア=インタープレイの醍醐味!  
 ゆえに,管理人はピアノに限らず,自己完結のソロ・アルバムには,その“共演の妙”という楽しみが奪われた気がして,なかなか触手が伸びないのだ。

 ただし真の天才は違う。真の天才は,誰の手を借りるまでもなく,自分の頭の中に完成された“GOOD MUSIC”が鳴っていると言う。そうであればそれを忠実に表現しさえすれば良いのだ。
 それを見事に証明して見せたのが,ご存じ“天才”セロニアス・モンクの『ソロ・モンク』である。

 セロニアス・モンクソロ・ピアノ・アルバムは全部で4枚あり,その全てが秀作に違いないが,管理人は『ソロ・モンク』が一番好きだ! 正に“モンクス・ミュージック”の完成形! ソロ・ピアノ嫌いの特効薬! スタンダードの解釈に時折垣間見せる“アンニュイな”モンクを心より愛している。

(1964,1965年録音/228E6015)

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20050314-1 マーカス・ミラー LIVE NO.2

 マーカス・ミラー,いかす! 2日目の今夜は“大将”マーカスの“天才ぶり”についてレポートいたします!

 公演前の「BN」のキャッチ・コピーは「現代最高峰のスーパー・ベーシスト! 登場!」。正にそうだった!
 全編でベースがリードを取って曲が始まる。ベース・ソロがフューチャーされる。素晴らしい。確かにマーカス・ミラーベース・プレイヤーとして最高の位置にいる。間違いない!
 しかし,この評価はマーカス・ミラーを言い表わすには“当たらずとも遠からず”かな? 管理人的には「現代最高峰のスーパー・プロデューサー! 登場!」。うん。これ大正解!

 元々マーカス・ミラーマイルス・デイビスのもとでブレイクしたとはいえ,ジャマイカ・ボーイズの例から明らかなように,デビュー当初からジャズフュージョンの枠を越えていた。
 今回のステージでそのことを痛感した。例えば1,2,4,6のアップ・ナンバーでのプレイ。マーカス・ミラーベースとメンバーからなるリフ回しにソロ回し。
 もちろんマーカス・ミラーの超絶テクが冴えまくっていましたが,そこにはマーカス・ミラーなりの計算が見て取れた。それこそ“アレンジャー”マーカス・ミラーの仕事。ワッと行っているようで,どこかクール。そう。マーカス・ミラーが他のメンバーの良さをリードしていた。
 様々な楽器のマルチ・プレイヤーであるマーカス・ミラーだからできる離れ業。お見事でした。やはりマーカス・ミラーこそ“天才”という称号を受けるにふさわしい。

 さて,近年のマーカス・ミラーファンク指向についてですが,これも2,3,6のカバー曲から明らか。原曲は聴いたことがなかったので,後日マーカスCDと聴き比べてみましたが,アレンジが効いている。LIVEでは大盛り上がり大会と化していたので,てっきりそんな感じかと思っていましたが…。あんなにノリノリの曲じゃなかったんだ〜。個人的には,なぜもっとジャズ風のアプローチをかけてくれないの? ジャズフュージョンの世界に帰っておいで〜,と逆に不満が募りましたけど…。

 アンコールは「RUN FOR COVER」を“ちょこっと”交えた「SILVER RAIN」1曲! といっても曲の後半は,メンバー紹介を兼ねたベース・ソロ三昧!
 ミーハーな管理人としては「RUN FOR COVER」の“さわり”だけでも聴けてうれしいかった〜。いや,やはり“さわり”だけでは,逆にフラストレーションが溜まる。やっぱりマーカス・ミラーは“じらしの天才”でした。

 ファンはもっともっとマーカス・ミラーベース・プレイを聴きたいと思っている。そのことをマーカスもとっくに肌で感じている。
 しかしマーカス・ミラーは決してやらない。スーパーテクをちょい見せする“チラリズム”。それでファンはますます喰らいついてくる。この繰り返し。
 ちょうどいいところで,はいここまでよ,では“おあずけを喰らった犬”のように,消化不良でフラストレーションが溜まってしまいます。フレットレス・ベースも聴けなかったし…。
 あ〜あ,やっぱり翌日のLIVEにも行くべきだった。2回は見ないと決して満足できないLIVE。くそ〜。
 次回こそ“スーパー・ベーシスト”としてのマーカス・ミラーを堪能してみたい。そんなLIVEでした。

 さて,この記事はLIVEレポートなので,ステージ後半のセットリストについても報告しておきます。

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20050314-1 マーカス・ミラー LIVE NO.1

 行ってきました! 3/14「FUKUOKA Blue Note」の『マーカス・ミラー』1st!

 マーカス・ミラー,いかす! 期待通りのLIVEで高額なチケット代(10,000円)も元を取ったのでお安く感じました。えぇ。
 今回の座席はステージ右,チョー奥の禁煙席で視界不良。超満員の上,開演30分前の到着ではしょうがない。「FUKUOKA BN」に行ったのは今回が初めて。ちょっと狭いかな〜。やはり同じ値段払うのなら最前で見たい。次回のために学習してまいりました。

 さて,まずは恒例のメンバー紹介から…

 ★ マーカス・ミラー : Bass
 ☆ プージー・ベル : Drums
 ☆ ディーン・ブラウン : Guitar
 ☆ ボビー・スパークス : Keyboards
 ☆ マイケル‘パチェス’スチュワート : Trumpet
 ☆ カーク・ウェーラム : Sax
 ☆ モーシャン・ワーカー : DJ

 どうですか,このビッグなメンバー! この名前を見ただけで,通な読者の皆さんは,どんなLIVEだったのか容易に想像できるはず?
 FUNKYJAZZYな,フュージョンの枠を越えたステージ!
 今回のジャパン・ツアーは,マーカス・ミラーの新作『SILVER RAIN』のプロモーション。新作中心の選曲でしたが,ほとんどの曲でメンバーのソロ回しがフューチャーされており,CDとは一味違ったテイストを堪能できました! 1日目の今夜は,ツアー・メンバーの熱演についてレポートします。

 マイケル‘パチェス’スチュワートマイルス・デイビスを心から敬愛する生粋のトランペッター。やはりトランペットは迫力あるなー。出番は少なくとも,マイケル‘パチェス’スチュワートトランペットはインパクト有! もっとソロを聴いていたいと思わせるごきげんなプレイでした。曲によってはEWIも吹いてくれましたよ。

 次にギターディーン・ブラウン! この人,実は熱いんだ〜。
 「PANTHER」でのギター・ソロ! キック・アタック・ダンスのパフォーマンスは最高でした。

 ドラムプージー・ベルについては,ちょうど管理人の座席からは死角にあたり,演奏中のお姿を拝見することができずじまい。でも“よそから”聞こえてくるドラミングは,正にプージー・ベルの音でした。

 この‘パチェス’スチュワートディーン・ブラウンプージー・ベルの3人は,もう10年以上マーカス・バンドでプレイしており,息もピッタリ,顔なじみ。彼らが“黒子”に徹することで,このバンドの“バンドとしての音”が作り上げられていました。
 もちろん彼らはNYの“売れっ子”スタジオ・ミュージシャン。前に出されれば,それはそれは素晴らしいソロを取る。
 しかし彼らは“ソロイスト”である前にプロである。自分がマーカス・ミラーに何を求められているかを完全に理解している。いや,微妙に違うかな? 彼らのステージングを見ていると,仕事を忘れて,心からマーカス・ミラーの音楽を愛し尊敬している感じ!
 共にステージでプレイできる喜びで満ちていた。そう。彼らこそマーカス・ミラーの大ファン! 管理人には,自分に求められる以上のサポートを行なっているように見受けられました。

 残る,ボビー・スパークスカーク・ウェーラムモーシャン・ワーカーは,管理人の初見参!

 DJモーシャン・ワーカーは,一人でオープニング・アクトを務めていました。マーカス・ミラーバス・クラリネットに持ち替えた時にはベースも弾いていた。そういう意味でLIVEには不可欠な人材なのでしょう。本職のDJもバシバシキマッテイタ。カッコヨカッタ。
 一方,キーボードボビー・スパークスは全く目立たずコメントできません。単なるバック・バンドの一員という印象が残念です。

 最後にカーク・ウェーラムカーク・ウェーラムはさすがだった。ソロでもバリバリの彼だけに,マーカス・ミラーも多くの時間を分け与えていました。
 他のメンバーには語弊があるかもしれませんが,今回のLIVEで堂々とマーカス・ミラーと張り合えていたのは,唯一カーク・ウェーラムだけだったのでは? カーク・ウェーラムテナー・ソロを聴けただけでも10,000円の価値があった。光ってました!

 さて,この記事はLIVEレポートなので,ステージ前半のセットリストを報告しておきます。

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CD試聴(視聴)・購入

 アドリブログは,セラビー(管理人)の“独断的”ジャズフュージョン批評! 
 ゆえに,アドリブログレビューしたCDDVDの評価と,世間一般の評価が必ずしも一致するとは限らない。管理人の意見が正しいこともあれば,その逆もあるだろう。
 そもそも音楽鑑賞という趣味の話なので,その音楽が「好き OR 嫌い」! ただそれだけの話。命を懸けてうんぬんなんてナンセンス。

 しかしそうは言っても,自称ジャズ批評家(音楽ライター)という職業柄,願わくば自分のレビューに共感してほしいし,仮にそうでなくとも,せめてジャズフュージョンの話で盛り上がりたい。
 そのためには,記事として取り上げたCDDVDを,読者自身の耳で判断してもらわねばならない。

 そこで試聴視聴)サイト!

 アドリブログレビューするCDDVDのほとんどがジャケット写真(またはCDタイトル)から「アマゾン」へとリンクされている。ジャケット写真をクリックすると,試聴(視聴)は勿論,実際に購入することができる。
 中古CDでもいい。是非ご利用いただきたい。

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マイルス・デイビス / ラウンド・アバウト・ミッドナイト / DEAR OLD STOCKHOLM4

アナログレコード

 『’ROUND ABOUT MIDNIGHT』の6曲目は【DEAR OLD STOCKHOLM】(以下【ディア・オールド・ストックホルム】)。


 【ディア・オールド・ストックホルム】は,おいしい聴き所が幾つも散りばめられているので,それらを一つ一つ見つけ出し“つまみ喰い”するのが,ジャズ通の楽しみ。
 ここでは大枠だけ批評することとしたので,細かな点はヒントだけ。ヒントは“もがく”ジョン・コルトレーンと“完璧”なリズム隊3人の個性です。今回はご自分でジャズの“底なし沼の世界”へと旅立ってみてください。絶対楽しいです。

 さて大枠の本丸です。それは偉大なバンド・リーダーとしてのマイルス・デイビス! リーダーで主役はマイルス・デイビスなのだから,おいしいフレーズは全部マイルスが吹いている。これがいい。
 放っておくとノスタルジーに流されるであろう原曲を,マイルスが“ビシッと”締め上げている。これがマイルス・デイビスの“帝王”たる魅力でもある。

 しかしジャズ・マニアには広く知られているように,バンド・メンバーを締め上げるのはマイルス・デイビスの手法ではない。実際はその逆で“才能豊かな”サイドメンに,自由にソロを取らせることで知られている。この風通しの良い組織。どうですか?

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

THE MILES DAVIS QUINTET
MILES DAVIS : Trumpet
JOHN COLTRANE : Tenor Sax
RED GARLAND : Piano
PAUL CHAMBERS : Bass
"PHILLY JOE" JONES : Drums


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マイルス・デイビス / ラウンド・アバウト・ミッドナイト / TADD'S DELIGHT4

アナログレコード

 『’ROUND ABOUT MIDNIGHT』の5曲目は【TADD’S DELIGHT】(以下【タッズ・ディライト】)。


 【タッズ・ディライト】は,マイルス・デイビスジョン・コルトレーンのコンビネーションこそが聴き所。ユニゾンでのハーモニーが,いかにも“素敵な”ハード・バップに仕上がっている。

 これはジョン・コルトレーンが“自分の分をわきまえ”サイドメンに徹した結果であろう。テーマで聴かせるマイルス・デイビスへの丁寧なサポートで光り輝いている。
 例えば28秒から33秒までの最後の一吹きで,マイルス・デイビスのフレーズのみがブレイクしており,そのままの流れでソロに突入していく。正にジョン・コルトレーンを踏み台に大ジャンプした格好!
 これで“気をよくした”マイルス・デイビスアドリブは,実に流ちょうであり「主役は俺だ」と言わんばかりの貫禄がある。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

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MILES DAVIS : Trumpet
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