アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

セロニアス・モンク / ソロ・モンク / I HADN'T ANYONE TILL YOU4

アナログレコード

 『SOLO MONK』の7曲目は【I HADN’T ANYONE TILL YOU】(以下【アイ・ハドント・エニワン・ティル・ユー】)。


 初めて【アイ・ハドント・エニワン・ティル・ユー】を聴いた時の印象は「保育園の先生が伴奏するピアノ」。セロニアス・モンク先生が「せーの」と掛け声をかけて,園児にピアノと一緒に歌うようにと促してくれる。大変リズミカルな“伴奏”である。
 イントロの5秒間のフレーズが決定的であるのだが,その後もビュンビュン,ピアノが飛び跳ねていく! 園児たちの楽しい大合唱が聴こえてきそう?

 ただし繰り返し聴き込んでいくと,伴奏は伴奏でもこれは「ただの伴奏ではない」ことに気付かされる。セロニアス・モンクにしては珍しく“大熱演”なのである。
 園児に,自由に,好きなように歌わせておきながらも,確実にジャズピアノが大合唱をリードし,コントロールしている。こんな【アイ・ハドント・エニワン・ティル・ユー】は,聴いたことがない。
 ふと,モンクス・ミュージックこそ世界一,と思わせてくれる“隠れ”名演である。

 あっ,こんな批評になったのは,セロニアス・モンク自身の歌声が録音されているからでしょうね。早くも1分13秒過ぎから,ノイズから浮き出る“鼻歌”が聴こえてきます。
 完全に自分の世界に没入したセロニアス・モンク大先生。ラストでバド・パウエルと化す,2分59秒からの“キメ”がズバリ「キマッターッ」で,超カッコイイ!

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

THELONIOUS MONK : PIANO


ソロ・モンク
ランキングを見てみよう!

セロニアス・モンク / ソロ・モンク / I'M CONFESSIN'(THAT I LOVE YOU)4

アナログレコード

 『SOLO MONK』の6曲目は【I’M CONFESSIN’(THAT I LOVE YOU)】(以下【アイム・コンフェッシン(ザット・アイ・ラヴ・ユー)】)。


 ジャズスタンダードである【アイム・コンフェッシン(ザット・アイ・ラヴ・ユー)】が,セロニアス・モンクの“個性”で塗り固められている。
 38秒から56秒までを聴いてみてほしい。真面目なのか不真面目なのか,上手なのか下手なのか,このセロニアス・モンク特有の“両極端のタッチ”が同居している。

 セロニアス・モンクが“天才”であるのは,音を繰り出すタイミングである。両極端を行き来する“音のイリュージョン”と言ったら大袈裟? このピアノ・タッチは一発でセロニアス・モンクと識別できる,完全なるオリジナリティ!
 名だたる【アイム・コンフェッシン(ザット・アイ・ラヴ・ユー)】の名演の中でも“指折り”の出来であろう。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

THELONIOUS MONK : PIANO


ソロ・モンク
人気blog ランキング バナー

セロニアス・モンク / ソロ・モンク / RUBY, MY DEAR5

アナログレコード

 『SOLO MONK』の5曲目は【RUBY, MY DEAR】(以下【ルビー・マイ・ディア】)。


 反論承知で大袈裟に言えば【ルビー・マイ・ディア】こそ,セロニアス・モンクの代表作!
 【ルビー・マイ・ディア】を聴いて,セロニアス・モンクの良さが分からなければ,少なくとも何か引っ掛かるものを感じなければ,恐らく,以後その人とセロニアス・モンクとの相性は悪いままで終わると思う。

 なぜか? それは単純に【ルビー・マイ・ディア】が,モンクの自作曲&ソロ演奏だから…。良くも悪くも「モンクス・ミュージック」の全貌が投影されている!

 管理人もこのトラックと出会うまでは,モンクの良さなど分からなかった。ハッキリ言って“大嫌い”だった。
 幸い,ずいぶん遠回りをしたが,数年後にこのトラックと出会い“敗者復活戦”を経てモンク・ファンの仲間入りを果たした。

 切々と自分の世界を歌い上げるセロニアス・モンクピアノが美しい。タッチが明瞭でダイナミックゆえ,これがバラード・ナンバーだとは,当初管理人も全く気が付かなかった。全体の印象としては熱い,熱演だと思う。

 個人的には4分44秒を過ぎてから,レイコンマ何秒かづつテンポが速くなる。バラードにおけるセロニアス・モンクの内面の激情がそうさせたように感じられて,実に感慨深い。
 ピンポイントで5分6秒から12秒までの,モンクの“気持ちの高ぶり,先走り,ほとばしり”を読者の皆さんにも是非感じ取っていただけたら…。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

THELONIOUS MONK : PIANO


ソロ・モンク
人気blog ランキング バナー

セロニアス・モンク / ソロ・モンク / NORTH OF THE SUNSET4

アナログレコード

 『SOLO MONK』の4曲目は【NORTH OF THE SUNSET】(以下【ノース・オブ・ザ・サンセット】)。


 【ノース・オブ・ザ・サンセット】は,セロニアス・モンクの“音・遊び”である。
 セロニアス・モンクは“不遇の時代”にピアノの響きを,来る日も来る日も,一人自室で研究していたと言う。
 管理人は,そんなセロニアス・モンクの実験結果が【ノース・オブ・ザ・サンセット】に色濃く出ている,と思っている。

 このメチャ自由な奔放さ! “飛び跳ねた”感じのアタック音はセロニアス・モンクピアノを“おもちゃ”として楽しんだ足跡!
 そう。遊びまくって,ピアノの超・おもしろい鳴り方をモンクは一人,アトリエで見つけたのだ。

 イントロの“行ったり来たり”にやられてしまう。やっと歩き出したかと思うと,すぐにまた寄り道してしまう。まるでジャッキー・チェンの“酔拳”! 意識がはっきりした状態での“千鳥足”! これぞ“ザ・ユニーク”の決定版である。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

THELONIOUS MONK : PIANO


ソロ・モンク
人気blog ランキング バナー

セロニアス・モンク / ソロ・モンク / SWEET AND LOVELY4

アナログレコード

 『SOLO MONK』の3曲目は【SWEET AND LOVELY】(以下【スウィート・アンド・ラヴリー】)。


 【スウィート・アンド・ラヴリー】は,アップテンポ+メロディアス=明るいはずなのに,どことなく暗い。二重人格のように「裏と表」「陰と陽」が同時に交錯している。

 イントロからいきなり上機嫌で入ってくるものの,17秒から24秒のフレーズで,すぐさま腰を折られてしまう。出だしから2度同じ事を繰り返されるのだから,リスナーが情緒不安定になってしまうのも,致し方ないであろう。
 そう。一気に頂上まで上ってしまいたいのだが,なんだか足下を一歩一歩確認しながらでないと足を踏み外しそうで恐い。そんな感じ。← いいんですよ〜。どうせ管理人以外には分からないんだから…。

 ただでさえ“調子外れ”のセロニアス・モンクピアノが,この見事な“ズッコケ”と相まってたまらない。聴き終わっても,ず〜っと耳から離れない。しかも幸か不幸か“落ちる”アドリブばかりを“ヘヴィー・ローテ”してしまう。
 モンク中毒者にとってはカタルシス! そうでなければ拒絶反応! セロニアス・モンクの世界を受け入れられるか“リトマス試験紙”的トラックの代表格であろう。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

THELONIOUS MONK : PIANO


ソロ・モンク
人気blog ランキング バナー

セロニアス・モンク / ソロ・モンク / I SURRENDER, DEAR5

アナログレコード

 『SOLO MONK』の2曲目は【I SURRENDER, DEAR】(以下【アイ・サレンダー・ディア】)。


 セロニアス・モンクの【アイ・サレンダー・ディア】には,ソロ・ピアノによる2つの録音が残されている。一方は名盤『BRILLIANT CORNERS』に収録されている。

 8年もの歳月を経て,リメイクされた【アイ・サレンダー・ディア】。ここをどう批評するか? ジャズ批評家の“腕の見せ所”であろう。と,意気込んではみたが,管理人には??
 第一印象としては,ほとんど同じだった。悔しいのでそれぞれを続けて聴き込んでみる。あった。見つかった。ほっとした〜。

 『BRILLIANT CORNERS』の方が,華やか! 演奏時間が後者と比べて1分39秒長いのだが,それでもリラックスして聴き通せる。
 『SOLO MONK』の方は,ピアノのトーンが暗い! しかも振幅の差が激しくなっている。思わず耳をそばだてようと構えてしまう。リラックスとはほど遠いテンション。
 こうして聴くと8年の違いは案外大きい。でもそんな“重箱の隅をつつく”聴き方なんてナンセンス。ジャズは“楽しく”聴くものなのだ。よってこの話題はお蔵入り…?
 以下は『SOLO MONK』の【アイ・サレンダー・ディア】“限定”での聴き所のご紹介。

 【アイ・サレンダー・ディア】は,セロニアス・モンクのお気に入りだけあって,骨のある楽曲である。
 聴けば聴くほど“味のでる”聴き所満載のトラック。聴き込んでいると「あっ,ここが。おっ,ここも」で,記事にならない。

 リズム良し。ハーモニー良し。強弱のつけかた良し。
 特に3分5秒からの“うわずった感じ”がたまらない。分かるかなぁ…。ズバリ! モンク好きなら分かるはず!

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

THELONIOUS MONK : PIANO


ソロ・モンク
人気blog ランキング バナー
livedoor プロフィール
記事検索
Categories
Keith Jarrett Gallery

キース・ジャレット(真田馨子) おんがく日めくり(c) keiko sanada
Pat Metheny Gallery

パット・メセニー(野々口和仁)
(c) Kazuhito Nonoguchi
ジャズ・アフィリエイト
セラビー厳選CD

パリ・コンサートパリ・コンサート
キース・ジャレット

THE WAY UPTHE WAY UP
パット・メセニー・グループ

イン・ア・サイレント・ウェイイン・ア・サイレント・ウェイ
マイルス・デイビス

HEAVY WEATHERHEAVY WEATHER
ウェザー・リポート

BRAINCOOL STRUTTIN'
ソニー・クラーク

MINT JAMSMINT JAMS
カシオペア

HUMANHUMAN
T-スクェア

フル・ハウスフル・ハウス
ウェス・モンゴメリー

ザ・シーン・チェンジズザ・シーン・チェンジズ
バド・パウエル

セロニアス・モンク・トリオセロニアス・モンク・トリオ
セロニアス・モンク

枯葉枯葉
チェット・ベイカー

MOANIN'MOANIN'
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ

BLOWIN' THE BLUES AWAYBLOWIN' THE BLUES AWAY
ホレス・シルヴァー

ウィントン・マルサリスの肖像ウイントン・マルサリスの肖像
ウイントン・マルサリス

メイティング・コールMATING CALL
タッド・ダメロン

Blu-spec CD ジャコ・パストリアスの肖像ジャコ・パストリアスの肖像
ジャコ・パストリアス

ザ・キング・イズ・ゴーンザ・キング・イズ・ゴーン
マーカス・ミラー

FIRST MEETINGファースト・ミーティング
テザード・ムーン

スペシャル・エディションSPECIAL EDITION
ジャック・デジョネット

ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリングYOU MUST BELIEVE IN SPRING
ビル・エヴァンス

STEP BY STEPSTEP BY STEP
ステップス

2424
DIMENSION

GANAESIAガネシア
渡辺香津美
カズミ・バンド

コンプリート・ピック・ヒッツ・ライヴPICK HITS
ジョン・スコフィールド

ニューポートの追想V.S.O.P.
ハービー・ハンコック

アス・スリーUS THREE
ホレス・パーラン

Manhattan StoryBLUE'S MOODS
ブルー・ミッチェル

AFRICAN PIANOOFF TO THE RACES
ドナルド・バード

AFRICAN PIANOAFRICAN PIANO
ダラー・ブランド

Manhattan StoryMANHATTAN STORY
アキコ・グレース

SPELLBOUNDSPELLBOUND
ジョー・サンプル

ランデヴーRENDEZ-VOUS
木住野佳子

RETURN TO FOREVERRETURN TO FOREVER
チック・コリア

BRAINBRAIN
上原ひろみ

イン・ラインIN LINE
ビル・フリゼール

ザ・サウンド・オブ・サマー・ランニングザ・サウンド・オブ・サマー・ランニング
マーク・ジョンソン

スインギン・マケドニアスインギン・マケドニア
ダスコ・ゴイコビッチ

タイム・スレッドTME THREAD
小曽根真 & ゲイリー・バートン

フルーツケーキFRUITCAKE
フルーツケーキ

THE DROPPERTHE DROPPER
メデスキ,マーチン&ウッド

Doin' SomethingDOIN' SOMETHING
ソウライヴ

SALT IISALT II
塩谷哲

Dance Your HeartDANCE YOUR HEART
Saya

地球は愛で浮かんでいる地球は愛で浮かんでいる
松永貴志
アンケートボードA

★当ブログについて望むことは?
アルバム単位で批評してほしい
同じ曲をテイク別に批評してほしい
多くのジャズメンを幅広く批評してほしい
一人のジャズメンを掘り下げて批評してほしい
超有名曲をもらさず批評してほしい
発売直後の新作を批評してほしい
初心者を意識したほんわかサイトにしてほしい
マニアを意識したニッチなサイトにしてほしい
オーディオについて批評してほしい



-Mini Vote-
アンケートボードB
How Much Is Your Blog Worth?

My blog is worth
$38,953.26

How much is your
blog worth?

最新コメント
Copyright (C) 2005-2017 アドリブログ All Rights Reserved.