アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / DON'T TELL ME A TRUTH4

 『GROOVE GLOBE』の8曲目は【DON’T TELL ME A TRUTH】。


 【DON’T TELL ME A TRUTH】は,要所要所でスタッカートが入ってくる,スパニッシュ・フレーバー。安藤まさひろギターもフラメンコしている。
 しかし,どことなく懐かしい。まるで初期スクェアを聴いているかのようだ。

 なぜだろう? この音はハッタリ為しに2004年版! テクニックもテクノロジーも初期スクェアの比ではないはずなのに…。
 そうか。マイケル河合の存在である! プロデュサー兼パーカッショニストとして参加したマイケル河合は,ザ・スクェアの初代ドラマー! どおりでスパニッシュよりも初期スクェアの音がするわけである。

 しかし,スペインや郷愁に思いを馳せるだけが【DON’T TELL ME A TRUTH】の聴き所ではない。
 2分47秒からのギターとのユニゾンを振り切り“自己主張”するベース! 耳を疑う森岡克司のスゴテクに衝撃! この“うねりを感じさせる早弾き”は,リチャード・ボナ級! グレート!
 悪いことは言いません。拝啓 森岡克司様,早く独立してください。ソロになったら応援しますので…。

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

Additional Musician
MICHAEL S. KAWAI : Percussion

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / MOON4

 『GROOVE GLOBE』の7曲目は【MOON】。


 【MOON】は,アンプラグドの魅力をフューチャーした名演である。このロマンティックな曲想を生かし切るには,やはりアンプラグドなのであろう。

 冒頭からメインテーマを奏でるユニゾンとソロのバランスが絶妙である。しかもユニゾンの組み合わせも“入れ替わり立ち替わり”本当はじっくりと1人1人のプレイに耳を傾けたいところなのだが,途中で,どこかの“夢の世界”へと連れ去られてしまう。
 それ程“幻想的”な音世界! さすがは河野啓三! 現T−SQUAREの“音楽総指揮官”に任命されただけのことはある。

 やはり聴き所はユニゾンの美しさにあると思うのだが,繰り返し聴き込み“トリップ”するのを我慢できるようになると,各人のソロにも心奪われるようになる。
 1分32秒からの伊東たけしアルト・サックス,2分36秒からの安藤まさひろアコースティック・ギターは“いつも通り”素晴らしい。
 しかし現T−SQUARE“らしさ”を感じさせてくれるのは,3分8秒からの河野啓三のピアノ・ソロ! シンセをバックに大人のアドリブを決めてくれる。
 続く森岡克司フレットレス・ベースはそうでもないが,ソロ上がりの河野啓三とのユニゾンがいい! そう。森岡克司は自由よりも“抑制の美”がよく似合うベーシストなのである。

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / CAPE VERDE4

 『GROOVE GLOBE』の6曲目は【CAPE VERDE】。


 【CAPE VERDE】は,メイン・テーマの曲調にフルートの使用が相まって“ポップなライト・フュージュン”と言った趣。約20年前の初期「ザ・スクェア」のサウンドに接している気分になる。

 しかしメンバー各自の“アドリブ・タイム”の時間になると,一気に最新の「T−スクェア」サウンドに舞い戻ってくる!
 1分57秒から始まる,森岡克司ベース・ソロがハイライト! スクェアのバンド・カラーにはそぐわない森岡克司であるが,このソロ・パフォーマンスには“賛辞”を送りたい。この手のスラップ&超早弾きのベーシストは当代希有。スゴイの一言!
 2分34秒からの安藤まさひろギター・ソロはエッジが効いたロック・ギター。完全に森岡克司に影響されてしまっている。
 森岡ベースに“触発”されたのは安藤だけではない。3分11秒からの伊東たけしフルート・ソロが,なぜか激しい。4分19秒からの河野啓三キーボード・ソロも“ザ・鮮烈”である。

 バリバリのソロが続いただけに,後半のメイン・テーマへの移行で“腰砕け”。良い演奏なのだが“ほんわか”に戻ったとたんに“ふぬけ”に思えてしまう。ウーン。

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

Additional Musician
MICHAEL S. KAWAI : Percussion

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / PEACEMAKER4

 『GROOVE GLOBE』の5曲目は【PEACEMAKER】。


 【PEACEMAKER】は,メロディアス! ただし以前の“カラフルさ”はない。「と・き・め・く」ほどの歓びまでは感じない。
 “メロディメーカー・安藤まさひろ”も,少しマンネリ化してきたのかなぁ…。

 伊東たけしEWIは小気味よい。安藤まさひろのエレキ・ギターもリズムにリードに大忙し。他のサポート・メンバーも“芯”のある演奏で2人を支えている。このチームワークはお見事である!
 しかし,一見,盛り上がっているようでいて,このテンションには無理がある。確かにスクェア“特有の味”はするものの,管理人が愛する“自然発生的なフュージョンのノリ”ではない。そう。新しい音楽を創造する時に覚える感動が【PEACEMAKER】には薄いかなぁ…。

 唯一の“光”は則竹裕之ドラミングである。中盤の3分7秒からの大叩きで“吠えているな”と感じていたら,終盤4分11秒からは,伊東たけしアドリブに“噛みついていく”!
 このコラボだけは“自然発生的なフュージョンのノリ”で「と・き・め・き」を感じさせる。

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / JUNGLE FEVER4

 『GROOVE GLOBE』の4曲目は【JUNGLE FEVER】。


 【JUNGLE FEVER】が放つ空気感は,どことなくRTF? ヘッド・ハンターズ? その昔,NHK−FM『クロスオーバー・イレブン』で流れていた,フュージョンのスーパー・グループの“香り”が漂っている。

 じっくり聴くと“スクェア”以外の何者でもないのであるが,安藤まさひろエレキ・ギター伊東たけしフルートの組み合わせが,今時の耳に“新鮮”でもあり,なぜか“懐かしく”もある。
 この“郷愁感”こそ伊東たけしの“巧みの技”! ギターの後ろで“優しく”音を合わせていく。“笛吹き”フルートの魅力を生かしたハーモニー・センスにグッときてしまう。
 サビでのユニゾン全体がいいのだが,ピンポイントで2分20秒と4分21秒から始まる“締めの一吹き”。この音は“スクェア”という次元を越えた“フュージョン”の魅力である。

 それにしても【JUNGLE FEVER】での則竹裕之ドラミングは,かなりタイトでジャズ的だ。ガラッと雰囲気を変えたもんだ。

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

Additional Musician
MICHAEL S. KAWAI : Percussion

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / FUTURE MAZE4

 『GROOVE GLOBE』の3曲目は【FUTURE MAZE】。


 【FUTURE MAZE】からは,かなりの斬新さを感じる。例えばメイン・テーマの選択である。
 16秒以降に繰り返されるテーマ,後半の盛り上がりを支配している。40秒以降に出てくるテーマ△主体なら耳あたりはかなり良いはずなのだが…。
 4分38秒から流れ出す伊東たけしのソロもテーマヾ鵑蝓これは1分38秒からのベース・ソロの流れを受けてのことだろうが,何とももったいない。

 このテーマ,任呂覆テーマ△鬟瓮ぅ鵑冒択するという判断は以前のT−スクェアには見られなかったことだと思う。
 キャッチーな方をあえて曲のアクセントとして用いる手法こそ【FUTURE MAZE】で花咲かせた,T−スクェアの新境地なのだろう。きっとそうだろう。いや,そうであっほしい。そうであってくれ。そうでないと困る〜。

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

livedoor プロフィール
記事検索
Categories
Keith Jarrett Gallery

キース・ジャレット(真田馨子) おんがく日めくり(c) keiko sanada
Pat Metheny Gallery

パット・メセニー(野々口和仁)
(c) Kazuhito Nonoguchi
ジャズ・アフィリエイト
セラビー厳選CD

パリ・コンサートパリ・コンサート
キース・ジャレット

THE WAY UPTHE WAY UP
パット・メセニー・グループ

イン・ア・サイレント・ウェイイン・ア・サイレント・ウェイ
マイルス・デイビス

HEAVY WEATHERHEAVY WEATHER
ウェザー・リポート

BRAINCOOL STRUTTIN'
ソニー・クラーク

MINT JAMSMINT JAMS
カシオペア

HUMANHUMAN
T-スクェア

フル・ハウスフル・ハウス
ウェス・モンゴメリー

ザ・シーン・チェンジズザ・シーン・チェンジズ
バド・パウエル

セロニアス・モンク・トリオセロニアス・モンク・トリオ
セロニアス・モンク

枯葉枯葉
チェット・ベイカー

MOANIN'MOANIN'
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ

BLOWIN' THE BLUES AWAYBLOWIN' THE BLUES AWAY
ホレス・シルヴァー

ウィントン・マルサリスの肖像ウイントン・マルサリスの肖像
ウイントン・マルサリス

メイティング・コールMATING CALL
タッド・ダメロン

Blu-spec CD ジャコ・パストリアスの肖像ジャコ・パストリアスの肖像
ジャコ・パストリアス

ザ・キング・イズ・ゴーンザ・キング・イズ・ゴーン
マーカス・ミラー

FIRST MEETINGファースト・ミーティング
テザード・ムーン

スペシャル・エディションSPECIAL EDITION
ジャック・デジョネット

ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリングYOU MUST BELIEVE IN SPRING
ビル・エヴァンス

STEP BY STEPSTEP BY STEP
ステップス

2424
DIMENSION

GANAESIAガネシア
渡辺香津美
カズミ・バンド

コンプリート・ピック・ヒッツ・ライヴPICK HITS
ジョン・スコフィールド

ニューポートの追想V.S.O.P.
ハービー・ハンコック

アス・スリーUS THREE
ホレス・パーラン

Manhattan StoryBLUE'S MOODS
ブルー・ミッチェル

AFRICAN PIANOOFF TO THE RACES
ドナルド・バード

AFRICAN PIANOAFRICAN PIANO
ダラー・ブランド

Manhattan StoryMANHATTAN STORY
アキコ・グレース

SPELLBOUNDSPELLBOUND
ジョー・サンプル

ランデヴーRENDEZ-VOUS
木住野佳子

RETURN TO FOREVERRETURN TO FOREVER
チック・コリア

BRAINBRAIN
上原ひろみ

イン・ラインIN LINE
ビル・フリゼール

ザ・サウンド・オブ・サマー・ランニングザ・サウンド・オブ・サマー・ランニング
マーク・ジョンソン

スインギン・マケドニアスインギン・マケドニア
ダスコ・ゴイコビッチ

タイム・スレッドTME THREAD
小曽根真 & ゲイリー・バートン

フルーツケーキFRUITCAKE
フルーツケーキ

THE DROPPERTHE DROPPER
メデスキ,マーチン&ウッド

Doin' SomethingDOIN' SOMETHING
ソウライヴ

SALT IISALT II
塩谷哲

Dance Your HeartDANCE YOUR HEART
Saya

地球は愛で浮かんでいる地球は愛で浮かんでいる
松永貴志
アンケートボードA

★当ブログについて望むことは?
アルバム単位で批評してほしい
同じ曲をテイク別に批評してほしい
多くのジャズメンを幅広く批評してほしい
一人のジャズメンを掘り下げて批評してほしい
超有名曲をもらさず批評してほしい
発売直後の新作を批評してほしい
初心者を意識したほんわかサイトにしてほしい
マニアを意識したニッチなサイトにしてほしい
オーディオについて批評してほしい



-Mini Vote-
アンケートボードB
How Much Is Your Blog Worth?

My blog is worth
$38,953.26

How much is your
blog worth?

最新コメント
Copyright (C) 2005-2017 アドリブログ All Rights Reserved.