アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / PEACEMAKER4

 『GROOVE GLOBE』の5曲目は【PEACEMAKER】。


 【PEACEMAKER】は,メロディアス! ただし以前の“カラフルさ”はない。「と・き・め・く」ほどの歓びまでは感じない。
 “メロディメーカー・安藤まさひろ”も,少しマンネリ化してきたのかなぁ…。

 伊東たけしEWIは小気味よい。安藤まさひろのエレキ・ギターもリズムにリードに大忙し。他のサポート・メンバーも“芯”のある演奏で2人を支えている。このチームワークはお見事である!
 しかし,一見,盛り上がっているようでいて,このテンションには無理がある。確かにスクェア“特有の味”はするものの,管理人が愛する“自然発生的なフュージョンのノリ”ではない。そう。新しい音楽を創造する時に覚える感動が【PEACEMAKER】には薄いかなぁ…。

 唯一の“光”は則竹裕之ドラミングである。中盤の3分7秒からの大叩きで“吠えているな”と感じていたら,終盤4分11秒からは,伊東たけしアドリブに“噛みついていく”!
 このコラボだけは“自然発生的なフュージョンのノリ”で「と・き・め・き」を感じさせる。

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / JUNGLE FEVER4

 『GROOVE GLOBE』の4曲目は【JUNGLE FEVER】。


 【JUNGLE FEVER】が放つ空気感は,どことなくRTF? ヘッド・ハンターズ? その昔,NHK−FM『クロスオーバー・イレブン』で流れていた,フュージョンのスーパー・グループの“香り”が漂っている。

 じっくり聴くと“スクェア”以外の何者でもないのであるが,安藤まさひろエレキ・ギター伊東たけしフルートの組み合わせが,今時の耳に“新鮮”でもあり,なぜか“懐かしく”もある。
 この“郷愁感”こそ伊東たけしの“巧みの技”! ギターの後ろで“優しく”音を合わせていく。“笛吹き”フルートの魅力を生かしたハーモニー・センスにグッときてしまう。
 サビでのユニゾン全体がいいのだが,ピンポイントで2分20秒と4分21秒から始まる“締めの一吹き”。この音は“スクェア”という次元を越えた“フュージョン”の魅力である。

 それにしても【JUNGLE FEVER】での則竹裕之ドラミングは,かなりタイトでジャズ的だ。ガラッと雰囲気を変えたもんだ。

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

Additional Musician
MICHAEL S. KAWAI : Percussion

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / FUTURE MAZE4

 『GROOVE GLOBE』の3曲目は【FUTURE MAZE】。


 【FUTURE MAZE】からは,かなりの斬新さを感じる。例えばメイン・テーマの選択である。
 16秒以降に繰り返されるテーマ,後半の盛り上がりを支配している。40秒以降に出てくるテーマ△主体なら耳あたりはかなり良いはずなのだが…。
 4分38秒から流れ出す伊東たけしのソロもテーマヾ鵑蝓これは1分38秒からのベース・ソロの流れを受けてのことだろうが,何とももったいない。

 このテーマ,任呂覆テーマ△鬟瓮ぅ鵑冒択するという判断は以前のT−スクェアには見られなかったことだと思う。
 キャッチーな方をあえて曲のアクセントとして用いる手法こそ【FUTURE MAZE】で花咲かせた,T−スクェアの新境地なのだろう。きっとそうだろう。いや,そうであっほしい。そうであってくれ。そうでないと困る〜。

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / I'M IN YOU4

 『GROOVE GLOBE』の2曲目は【I’M IN YOU】。


 【I’M IN YOU】は,アコースティックなミディアム・バラード。
 ギターサックスピアノがバランス良くリードを取りあい,またサポートしあっている。T−スクェアというバンドとしての“暖かみある”表現が成功したと言えよう。

 メインは伊東たけしアルト・サックスなのだが,管理人はアルト・サックスの後ろで聴こえる,地味なフレージングに心奪わてしまう。
 例えば,1分32秒から53秒までのベースと3分47秒からのギターアルト・サックスの突出を中和する,見事なアクセントである。
 ただし逆に言えば,バラードとしては少々インパクトに欠けている。どうも小手先で“はぐらかされた”かのような…。

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

Additional Musician
MICHAEL S. KAWAI : Percussion

T−スクェア / グルーヴ・グローブ / DREAM WEAVER4

 『GROOVE GLOBE』の1曲目は【DREAM WEAVER】。


 【DREAM WEAVER】からは,いわゆるスクェア“らしさ”を残しつつも,どことなく“大人になった”印象を受けてしまう。
 一気にはじけることもなく“淡々と”“粛々と”しかし確実に盛り上がっていく。“クール”な肌触りのする,実際は“ハード”な演奏なのだ。
 これはメンバー各自の音の整合性,バランスが“より洗練された”結果なのだろう。T−スクェアはバンドとしてまだまだ進歩し続けている。

 【DREAM WEAVER】にガツンとやられるのは,2分19秒からのギター・ソロが始まってから。何度も注意深く聴き返してみたが,やはりこのパートの前後で曲想が変化している。
 個人的には当然後半! ユニゾンの決まり具合が大好きだ。
 ただし以前ほどの爆発力はない。“クール・ビューティー”を愛する大人のフュージョン

T-SQUARE
MASAHIRO ANDOH : Acoustic and Electric Guitars
TAKESHI ITOH : Alto and Soprano Sax, EWI, Flute

Support Musicians
HIROYUKI NORITAKE : Drums
KEIZOH KAWANO : Keyboards, Acoustic Piano
KATSUJI MORIOKA : Bass

Additional Musician
MICHAEL S. KAWAI : Percussion

T−スクェア / グルーヴ・グローブ4

GROOVE GLOBE-1 F1と聞くと読者の皆さんは何を連想するだろうか? 恐らく多くの人は「HONDA」であり「TOYOTA」であり,セナ,シューマッハ,佐藤琢磨かもしれない。
 しかしフュージョン・ファンであるならば,間違いなく“T−スクェア&『TRUTH』”であろう。あのテーマ・ソングは,紛れもなくJ−フュージョン最大のヒット曲である。

 さて,当時のことを思い返すと,複雑な心境にあったことを思い出す。ずっと応援してきたバンドが,やっと売れて良かった,と思う反面,周囲がこぞってT−スクェアを称賛している。まるで手のひらを返したかのように…。
 「T−スクェアは『TRUTH』だけのバンドじゃないぞ〜。おまえら真のスクェアの姿を見てやってくれ〜」。そう叫びたかった! インディーズ時代からメジャーになるまで,あるバンドを追いかけた経験がある人なら共感いただけることと思う。

 そして今,管理人はまたもこう叫びたい! 「T−スクェアは『TRUTH』だけのバンドじゃないぞ〜。おまえら真のスクェアの姿を見てやってくれ〜」。
 そう。T−スクェアは一発屋などではないのである。

 そこで『GROOVE GLOBE』(以下『グルーヴ・グローブ』)。『グルーヴ・グローブ』には正直,管理人も驚かされた。
 デビュー当時からT−スクェアザ・スクェア)にはポップな印象を持っている。キャッチーなメロディーが良質な演奏で楽しめる。そんなイメージ。
 しかし『グルーヴ・グローブ』では完全に,以前のスクェア“らしさ”が消えている。最初に違和感を感じたのである。

 よくよく聴き返してみる。安藤まさひろの地蔵ギター,復帰した伊東たけしのくすんだサックスの味は以前と何も変わらない。
 新サポートメンバー,森岡君の加入か? 確かに新しいスタイルのベーシストがバンドに変化をもたらしている。でも違う。ん〜。そうだ,曲調が違うのだ。

GROOVE GLOBE-2 『グルーヴ・グローブ』で感じた変化の本質は安藤まさひろの“新たなチャレンジ”であろう。バンドとして森岡克司ベース・プレイを売り出したいのではなかろうか?

 確かに森岡克司は斬新なベーシストで,安藤まさひろが目をつけた気持ちも良く分かる。
 だが森岡克司のカラーが今までのスクェア・サウンドにマッチするかどうかは,かなり疑問だ。管理人には今後のスクェアの存続をも左右する“大博打”に思えてならない。

 さて,ここで切ったハンドルを次回作でも継続するのか? それとも以前の曲調に戻すのか?
 『グルーヴ・グローブ』は“今現在の”T−スクェアを知る上での問題作! 個人的にはまだ耳が慣れず好きではない。

  01. DREAM WEAVER
  02. I'M IN YOU
  03. FUTURE MAZE
  04. JUNGLE FEVER
  05. PEACEMAKER
  06. CAPE VERDE
  07. MOON
  08. DON'T TELL ME A TRUTH
  09. MIRACLE CITY
  10. IN A SWEET TRAP

(ヴィレッジ/VILLAGE 2004年発売/VRCL-10002)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】「ホログラム・シート」封入

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)
livedoor プロフィール
記事検索
Categories
Keith Jarrett Gallery

キース・ジャレット(真田馨子) おんがく日めくり(c) keiko sanada
Pat Metheny Gallery

パット・メセニー(野々口和仁)
(c) Kazuhito Nonoguchi
ジャズ・アフィリエイト
セラビー厳選CD

パリ・コンサートパリ・コンサート
キース・ジャレット

THE WAY UPTHE WAY UP
パット・メセニー・グループ

イン・ア・サイレント・ウェイイン・ア・サイレント・ウェイ
マイルス・デイビス

HEAVY WEATHERHEAVY WEATHER
ウェザー・リポート

BRAINCOOL STRUTTIN'
ソニー・クラーク

MINT JAMSMINT JAMS
カシオペア

HUMANHUMAN
T-スクェア

フル・ハウスフル・ハウス
ウェス・モンゴメリー

ザ・シーン・チェンジズザ・シーン・チェンジズ
バド・パウエル

セロニアス・モンク・トリオセロニアス・モンク・トリオ
セロニアス・モンク

枯葉枯葉
チェット・ベイカー

MOANIN'MOANIN'
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ

BLOWIN' THE BLUES AWAYBLOWIN' THE BLUES AWAY
ホレス・シルヴァー

ウィントン・マルサリスの肖像ウイントン・マルサリスの肖像
ウイントン・マルサリス

メイティング・コールMATING CALL
タッド・ダメロン

Blu-spec CD ジャコ・パストリアスの肖像ジャコ・パストリアスの肖像
ジャコ・パストリアス

ザ・キング・イズ・ゴーンザ・キング・イズ・ゴーン
マーカス・ミラー

FIRST MEETINGファースト・ミーティング
テザード・ムーン

スペシャル・エディションSPECIAL EDITION
ジャック・デジョネット

ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリングYOU MUST BELIEVE IN SPRING
ビル・エヴァンス

STEP BY STEPSTEP BY STEP
ステップス

2424
DIMENSION

GANAESIAガネシア
渡辺香津美
カズミ・バンド

コンプリート・ピック・ヒッツ・ライヴPICK HITS
ジョン・スコフィールド

ニューポートの追想V.S.O.P.
ハービー・ハンコック

アス・スリーUS THREE
ホレス・パーラン

Manhattan StoryBLUE'S MOODS
ブルー・ミッチェル

AFRICAN PIANOOFF TO THE RACES
ドナルド・バード

AFRICAN PIANOAFRICAN PIANO
ダラー・ブランド

Manhattan StoryMANHATTAN STORY
アキコ・グレース

SPELLBOUNDSPELLBOUND
ジョー・サンプル

ランデヴーRENDEZ-VOUS
木住野佳子

RETURN TO FOREVERRETURN TO FOREVER
チック・コリア

BRAINBRAIN
上原ひろみ

イン・ラインIN LINE
ビル・フリゼール

ザ・サウンド・オブ・サマー・ランニングザ・サウンド・オブ・サマー・ランニング
マーク・ジョンソン

スインギン・マケドニアスインギン・マケドニア
ダスコ・ゴイコビッチ

タイム・スレッドTME THREAD
小曽根真 & ゲイリー・バートン

フルーツケーキFRUITCAKE
フルーツケーキ

THE DROPPERTHE DROPPER
メデスキ,マーチン&ウッド

Doin' SomethingDOIN' SOMETHING
ソウライヴ

SALT IISALT II
塩谷哲

Dance Your HeartDANCE YOUR HEART
Saya

地球は愛で浮かんでいる地球は愛で浮かんでいる
松永貴志
アンケートボードA

★当ブログについて望むことは?
アルバム単位で批評してほしい
同じ曲をテイク別に批評してほしい
多くのジャズメンを幅広く批評してほしい
一人のジャズメンを掘り下げて批評してほしい
超有名曲をもらさず批評してほしい
発売直後の新作を批評してほしい
初心者を意識したほんわかサイトにしてほしい
マニアを意識したニッチなサイトにしてほしい
オーディオについて批評してほしい



-Mini Vote-
アンケートボードB
How Much Is Your Blog Worth?

My blog is worth
$38,953.26

How much is your
blog worth?

最新コメント
Copyright (C) 2005-2017 アドリブログ All Rights Reserved.