2009年11月07日
ブライアン・ブロンバーグ / ポートレイト・オブ・ジャコ / TEEN TOWN(BASS VERSION)
『PORTRAIT OF JACO』の3曲目は【TEEN TOWN(BASS VERSION)】(以下【ティーン・タウン(ベース・ヴァージョン)】。
ジャコパスのウェザー・リポート時代の18番=【ティーン・タウン(ベース・ヴァージョン)】は“トータル・ミュージシャン”であったジャコパスへのトリビュートで溢れている。
超絶技巧のブライアン・ブロンバーグからすると,オリジナルよりスロー・テンポで演奏される【ティーン・タウン(ベース・ヴァージョン)】が意表を突いている。遅めのテンポで振り下ろされる指&指。ストリングスとの融和性が強調されている。
ウッド・ベースとエレクトリック・ベースの掛け合いが聴き所であるが,スロー・テンポゆえこちらも物足りなさが残ってしまう。
コンビネーション重視のアドリブが連続するのだが,3分9秒からのウッド・ベース・ソロは,本来の弾きまくりがスパークした名演である。
CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から
BRIAN BROMBERG : Acoustic Bass, Fretted Bass, Fretless Bass, Horn Arranging
DAVE KOCHANSKI : Keyboards and Loop Programming
DLOC : Drums
GANNON ARNOLD : Guitar
JEFF LORBER : Electric Piano
GREGG MATHISON : B3 Organ
GARY GRANT : Trumpet
JERRY HEY : Trumpet
DAN HIGGINS : Saxophone
LARRY WILLIAMS : Saxophone
ANDY MARTIN : Trombone
2009年11月04日
市原 ひかり / SARA SMILE / I'VE GOT IT
『SARA SMILE』の5曲目は【I’VE GOT IT】。
【I’VE GOT IT】は,キャッチーなメロディと実直な演奏力が共存する“ザ・市原ひかり”な名演である。
ブルージーなメジャー調のテーマが端正に演奏されていくが,ビートの効いたリズム隊が“渋め”のアクセントをつけていく。
一転,1分22秒からの市原ひかりとドミニク・ファリナッチによる,ツイン・トランペットのハーモニーが美しい。このサビは管理人の“ツボ”である。
中盤は,2分15秒からのピーター・ワシントンのベース・ソロこそ,フューチャリング【I’VE GOT IT】だし,
3分35秒からの市原ひかりのトランペット・ソロ〜5分11秒からのアダム・バーンバウムのピアノ・ソロの流れは,即興演奏も作曲と捉える,コンポーザー兼アレンジャーとしての市原ひかりの才能であろう。
CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から
HIKARI ICHIHARA : Trumpet & Flugelhorn
ADAM BIRNBAUM : Piano
PETER WASHINGTON : Bass
LEWIS NASH : Drums
DOMINICK FARINACCI : Trumpet
2009年11月01日
MODERN JAZZ BEST SELECTION TOP500-47
《 アメリカが生んだ文化・芸術であるジャズは,国の歩みと同様に,融合,発展,解放,そして時には模索と,最も人間臭い過程を繰り返してきた。
『ジャズに名曲なし,名演あるのみ』の言葉通り,瞬時のインプロヴィゼーションに自己の感性と創造性の全てを賭けたアーティストたちの演奏は,テンションとなり,リラクゼイションとなって漂い流れる。
そして,最も人間的な文化所産であるが故に,時代を超えた生命力を持ち続けているのだ。
ジャズは生きている。モダン・ジャズ珠玉の名演。 》
「MODERN JAZZ BEST SELECTION TOP500」。
今回は255〜257位の発表です。
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★257.TIN TIN DEO /MEETS THE RHYTHM SECTION /
アート・ペッパー
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★257.MISS ANN /LAST DATE /
エリック・ドルフィ
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★257.THE MAN WITH THE HORN /THE MAN WITH THE HORN /
マイルス・デイビス
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★257.SMOKE GETS IN YOUR EYES /CLIFFORD BROWN WITH STRINGS /
クリフォード・ブラウン
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★255.STOLEN MOMENTS /THE BLUES AND THE ABSTRACT TRUTH /
オリバー・ネルソン
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★255.WHAT'S NEW /WHAT'S NEW /
ビル・エヴァンス
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クリフォード・ブラウンの【煙が目にしみる】は,ジャズ史にさん然と輝く“粋な”名バラードである。クリフォード・ブラウンの諸作の中では評価の低い『ウィズ・ストリングス』であるが【煙が目にしみる】だけは別格! 【煙が目にしみる】を演奏するジャズメンが“決して避けては通れない”絶品のストリングス・アレンジとNO.1ソリスト=ブラウニーの“粋な”アドリブに,ジャズメン魂が宿っている。
2009年10月20日
チャーリー・ヘイデン & パット・メセニー / ミズーリの空高く / THE MOON IS A HARSH MISTRESS
『BEYOND THE MISSOURI SKY (SHORT STORY)』の6曲目は【THE MOON IS A HARSH MISTRESS】(以下【ザ・ムーン・イズ・ア・ハーシュ・ミストレス】。
『ミズーリの空高く』で燃え上がる,静かなる青い炎は【ザ・ムーン・イズ・ア・ハーシュ・ミストレス】から始まった! 『ミズーリの空高く』の最重要曲=チャーリー・ヘイデンとパット・メセニーのクロス・ポイントが【ザ・ムーン・イズ・ア・ハーシュ・ミストレス】である。
チャーリー・ヘイデンのウッド・ベースとパット・メセニーのステール弦による“静かな静かな”のデュエットは『ミズーリの空高く』前半の音世界である。
そこへ,1分31秒でフィルインしてくるガッド・ギターで奏でられた美メロに頭くらくらした瞬間,更なる追い討ちをかけるシンクラビアによるストリングス・アレンジが実に美しい。美しすぎる! これぞ一気に華やぐ『ミズーリの空高く』後半の音世界である。
ライナーノーツの中でチャーリー・ヘイデンが,メセニー・ミュージックを指して“アメリカ印象主義”と呼んでいるが【ザ・ムーン・イズ・ア・ハーシュ・ミストレス】は,これぞ“アメリカ印象主義”の王道である。パット・メセニー=ジャズ/フュージョン界のモネである(アメリカ印象主義ではないけれど…)。
【ザ・ムーン・イズ・ア・ハーシュ・ミストレス】は『ミズーリの空高く』のジャケット写真にある,群青やセピア色の空の移ろいが音楽的に表現されたトラックである。夕暮れを覆いつくす空一面のオレンジの雲が“アメリカ印象主義”の象徴である。
CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から
CHARLIE HADEN : Bass
PAT METHENY : Acoustic Guitars and all other instruments
2009年10月17日
和泉 宏隆 トリオ / ア・スクェア・ソング・ブック / WHITE MANE
『A SQUARE SONG BOOK』の2曲目は【WHITE MANE】。
【WHITE MANE】がいい。和泉宏隆のピアノがメインを取り,村上聖のフレットレス・ベースが脇を固める最高のアレンジである。
【WHITE MANE】とは「白い馬のたてがみ」のことだが,確かに目を瞑って聴いていると「白い馬のたてがみ」が,爽やかな風になびいている! ここは北の大地の平原である。幼ない競走馬の卵たちが,何とも無邪気に“かけっこ”している。
そうかと思えば,ある時には「白い馬のたてがみ」に白髪が入り混じっても見える。そう。競走を終えた名馬たちが余生を静かに過ごしている。軽く小走りしている。「走るって楽しいなぁ」。そんな会話が聞こえてくる?
【WHITE MANE】は,T−スクェアの名バラードの一曲であるが,こうして和泉宏隆トリオの演奏と聴き比べてみると,俄然カラフルに聴こえてしまう。
T−スクェアが“セピア調”なら和泉宏隆トリオは“水墨画”。伊東たけしと和泉宏隆との個性の違いであろう。
CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から
HIROTAKA IZUMI TRIO
HIROTAKA IZUMI : Piano
KIYOSHI MURAKAMI : 6 Strings Bass
JUN AOYAMA : Drums








(c) Kazuhito Nonoguchi




























